留学生が知らない処方箋の使い方
ぜひぜひ、日本語教師の皆さんに
知っておいてほしいお話。
去年、私の担任クラスのベトナム学生が
料理中に揚げ物の鍋を落として、
大ケガをした。
いつもはトンチンカンなことを言う人だが、
この時ばかりは
ちゃんと自分で病院へ行き、
しっかり処置をしてもらってきた。
しかし…
翌日から痛くて夜眠れないという。
私は心配になり、
「どんな薬をもらっているの?
飲み薬?塗り薬?」
彼はすぐに
「病院で診てもらいました。
でも、薬をくれませんでした。」
という。
ええ~!!
こんな大ケガなのに…。
と思い、病院の領収書や処置内容を
確認すると…
なぜか、ここに『処方箋』がある…
なるほど、もしや?
と思い、本人に確認すると、
やはり、病院へ行っただけで
薬局へは行っていなかったのだ。
最近の大きい病院は
院内では薬は出してくれないところが多い。
代わりに『処方箋』を渡し、
薬局でそれを見せて、薬を購入する。
知らなかったのね…。
確かに、入学してすぐ勉強する『日本事情』という
生活についての教科書にも、それは載っていない。
私は、「しまった~!!」
という気持ちと、
教えていなかったがために、
彼に眠れないほどの苦痛を与えてしまったことを
深く深く反省した。
その『処方箋』はもう有効期限が過ぎており、
薬局に相談したら
やはりもう一度病院へ行くように
と言われてしまった。
ああ…日本は便利なようで、不便。
本当に残念。。。
日本語教師、病院関係者、その他いろいろ
外国人と接する方は、
ぜひ教えてあげてほしい。
こんなことで、苦しくて眠れない夜が来ませんように。
後悔で眠れない1日だった。