にほんごのせんせいブログ

日本語教師の日記ブログ

毎日シャドーイングの効果

今年、担任している

日本語学校のクラスでのこと。

 

朝の学習欲エンジンをかけるために、

シャドーイングを5分だけ行っている。

 

CDを聞いて、聞いたと同時に

オウム返しに発話する練習。

 

初級のころからずっとなので

もう1年以上になるかな。

 

そのおかげで、自然な日本語表現を

自然に言えるようになってきた。

 

たとえば、留学生たちが

知っていてもなかなか使えない表現

 

「〜ないわけじゃないんだけど」

「〜しなきゃいけないことになってるんだ」

「ギリギリの時間だ〜」

「もうクタクタで…」

などなど。

 

イントネーションだけでなく、

「〜」や「…」など

なんとも教え難い「間の取り方」まで

上手になってきた。

 

 教材はこちらの有名なシャドーイング教材。

伊達に有名じゃないな。

シャドーイング日本語を話そう 中?上級編

シャドーイング日本語を話そう 中?上級編

 

 続けていたら、

聴解も自然とよく聴けるようになった。

 

今までよく聞けてなかった文末表現も

聞ける、または予想できるようになったらしい。

 

 

シャドーイングのやり方

すべてCDをかけながら

1日目 聞く→発話→ざっと意味確認→発話

2日目 スクリプトを見ないで発話

3日目 感情を込めて発話

 

こんなかんじで、

1〜2つの会話短文を3日かけて練習している。

 

 

スクリプトと翻訳の扱い

教師の中には、スクリプトはいらない。

という方もいるが、

最後の「感情を込めて発話」をやるためには

初日だけでも見ておきたい。

 

翻訳もついているが、

できるだけ翻訳は見ないで、

【日本語を日本語で理解する】ことにしている。

そうしないと、

会話時の反応・返答が遅くなってしまう。

 

 

シャドーイングの悩み

最後に今の悩みは、

クラス単位で練習していると、

時間も少ないので

一人一人のチェックがしにくいこと。

 

始めて1年以上経ってようやく

全体的な成果が見て取れるが、

毎回は確認が難しい。

 

また、アクセントやイントネーションは

だいぶフォローされているが、

母語の干渉からの発音の差異を

日本語らしい発音に近づけるには至っていない

発音練習は別に練習したほうがよいようだ。

 

 

シャドーイングをしてよかったこと

以前はどうしても直らなかった

 

 ☆スリランカ学生の文末高アクセント

 ☆ベトナム学生の助詞高アクセント

 

が改善されたのは、

本当にうれしかった♪

 

少しずつ、毎日5分、

やはり続けることに意味がある。

 

というわけで、

私のクラスの1時間目(45分)は

 

①出欠、連絡

シャドーイング(5分)

③宿題答え合わせ(10分)

④単語テスト(5分)

⑤漢字練習(10分)

 

と、朝一番から忙しい。

でも継続は力なり。

 

 

JLPTが終わったら、

卒業まであとちょっと。

 

たくさん勉強もして、

たくさん楽しいことも教えてあげたいな♪

 

でもでも…

1時間目は変えてあげないぞ。フフフ