「学ぶ側」であり続ける覚悟
日本語教師の世界って、
だれがベテランでだれが新人か、本当にわからないんです。
60代の新米教師がいたかと思えば、
20代でも大学院へ行きながら、さらに数年教壇に立っている教師もいたり、
一見すると、先輩後輩が逆さまのようでなかなか面白い世界です。
そこで、すごいな~といつも思うのが、ある60代の男性教師
30歳近く年が離れているのに、私の話を真剣に聞いてくださり、
尊重し、そして何より学ぶ姿勢を崩さない。
退職されるときに、こんなメールをいただきました。
それにしても、この3年間、××先生からは実に多くのことを学びました。
先生のアドバイスがなければ、僕はここまで日本語教師として成長することはできませんでした。先生には、心から感謝しております。
また、僕の退職とともに、先生ともお別れすることになるのが、まことに残念です。本当にありがとうございました。
(頂いたメールより一部掲載)
実際のところ、この男性教師のほうが日本語教師歴も長く、
私がその方に「教えた」と思い当たることは全くありません。
しかし、いつも私たち下の世代の教師の授業法をリサーチしては
「なるほど~!それはいいですね。」とおっしゃっていました。
メールをいただいたのは一昨年の話なのですが、
最近、Twitterで見かけたブログ記事で
彼のことを思い出しました。
「学ぶ姿勢」というのは、意識して持ち続けなければ、
失ってしまうものなのか…と唖然としました。
そういう中高年はたくさん見てきましたが、
もともとそういう人なのだとばかり思っていたので…
若い時分は無意識にどんどん学べますが、これからはそうじゃない。
しっかり「学ぶ側、教えてもらう側」で居続けてこそ、
その60代日本語教師のように、新しいことを取り入れ続けられる人
になれるんですね。
(↑一昨年の河津桜)
とてもよい見本となる方に出会え、
また今ちょうどいいタイミングでこの記事が読めてよかった。
年下だからどうとか、要らないプライドは捨てて
「学ぶ側」であり続ける覚悟を身に着けたいと思います!