にほんごのせんせいブログ

日本語教師の日記ブログ

クラス分けの方法~レベル別がいい??~

ただいま、正月ボケにどっぷり浸かっています。

 

月曜から授業めんどくさ~。

と思いながらも学生に会えるのを

こっそり楽しみにしている冬休み最終日♪

 

 

そう!明日は新学期です!!

 

 

1月に入学生を迎える日本語学校

あまり多くないと思いますが、

(そもそも優良校のみ4期募集が可能ですし)

 

いつも新学期に気になってしまうのが

「クラス分け」

 

国内の日本語学校では、

どんな方法でクラス分けが行われているのでしょうか。

 

私が今まで勤務したのは

専門学校1校

日本語学校6校

だけですが、学校によって色んな違いがありました。

 

 

 

①プレイスメントテストによるクラス分け

入学後すぐ(または入学前)、レベルチェックテストを受け、その成績に基づいてクラス分けが行われます。つまり、クラスは上から下までレベル順。学生数の多い日本語学校は主にこのタイプを採用しているよう。

 

(私の思うところ)

ペーパーのみでの判断のため、時間短縮にはなるが、漢字圏学生が有利になる点が気になる。国籍も偏りがち。文法&語彙レベルが近い学生が多くなるので、教師としては教えやすい一面もあり。聴解力や発話力は問わないため、フォローが必要となることも。

 

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②筆記+会話テストでのクラス分け

 プレイスメントテスト(筆記)と簡易なOPI(会話)を行うクラス分け方法。会話チェックには1人5~10分かけていて、時間が結構かかっていました。筆記テスト時間中に数名ずつ呼び出して、会話チェックテストを行っていました。クラス分けは総合成績から判断。

 

(私の思うところ)

会話チェックまでしっかり確認していてすごい。その反面、小規模な日本語学校なら対応できますが、100人単位で留学生が入学するような学校では難しい。こののクラス分けを行っている学校は、学生のレベルを多角的に見ていて、得意・苦手分野を把握し、インストラクショナルデザインを計画していると思う。

 

 

 

③国籍や性別でのクラス分け(テストなし)

 テストをせず、性格的に平均的なクラス組みを目指す方法。特に多国籍クラスを作る目的でこの方法を取っているよう。コミュニケーション能力を重視し、進路別にクラス分けを行っていますが、進学よりも就職を視野に入れた学生(四大卒の留学生)が多かったです。

 

(私の思うところ)

 もともと学習レベルが高い学生が多く、入学前の募集時点でのレベルチェックがしっかりしているからこそのスタイルだな、と思いました。ちょっと残念だったのが、このスタイルでのクラス作りなら、文型シラバスではなく、場面シラバスや機能シラバスで進めるともっとその効果を発揮するんじゃないかな??と思いました。

 

 

④入国順のクラス分け(テストなし)

 テストをせず、入国した順にクラスへ投入する方法。とても小規模な学校でこの方法を経験しましたが…、クラス分けできるほど人数が多くなく、レベル差が大きくても、少人数クラスにできるほどの経営体制ではないため、全員同じクラスになってしまっている。

 

 (私の思うところ)

レベル差が激しいのに同じクラスにいると、学生の学習意欲が削がれやすく、とにかくクラス運営が非常に難しい。学生からのクラスメイトに関するクレームも多い。

 

 

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①②は、レベルテスト結果からのクラス分け

③④は、テストをせず、他の要素からのクラス分け

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でした。

 

「テストをする」ということは、

日本語レベル別にクラスを分けるということ。

 

なぜ、そんな当たり前に思えることが

最近気になっているか、というと・・・

 

去年から研修として行っている日本語学校

「レベル別ではないクラス分け」を行っているからです。

 

はじめは、とても不思議でしたが、

学生の長所短所をよく把握し、平均的なクラスを作り上げ

飛び抜けて優秀なクラスができない代わりに、

飛び抜けてできないクラスもできません。

 

 

そこで、双方のメリットを考えてみました。

 

「レベル別クラス分け」のメリット

☑ 学生が上のクラスへ行こうと切磋琢磨する。

☑ テストでクラスが決まるので、学生から文句が出ない。

☑ 学生のレベルが揃っているので、授業しやすい。

 

「レベル別ではないクラス分け」のメリット

☑ 理解の進んでいる学生が、先生役をやってくれる。

☑ 劣等生クラスがない。

☑ レベル別ではないので、クラス変更が少なく安定している。

 

 

 

さてはて、

今年の4月にやっと開校に漕ぎ着けたうちの日本語学校

第一期学生の人数確定は2月末ごろですが、

どのようにクラス分けをしていけばよいものか。

 

クラス分け1つ取っても、いろんなやり方がありますね~。

いろいろな学校から学んで、良い所を取り入れて行きたいと思います!

 

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今年はなぜか喪中が多かったので、

「年賀状」と「寒中見舞い」のどちらも準備!

 

明日は

正月遊び、年賀状、おせち料理の紹介

「冬休み何をしたか1人一言」

をやってから、

 

みんなの日本語43課です!

たのしみ♪

 

ブログを書いたら、すこ~し正月ボケが治った

…ような気がします。

今年度もあとちょっと、頑張りましょう☆彡